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リファラル採用とは? メリット・デメリットや報酬相場、導入方法もご紹介

昨今人材採用において「リファラル採用」を導入する企業が増えています。

この記事では、リファラル採用の説明からそのメリット・デメリット、インセンティブ報酬の相場や導入方法までを解説します。

リファラル採用とは?

「リファラル採用」とは、自社の社員や社外の取引先から自社に適した人材を紹介する採用手法のことを指します。リファラル(referral)とは「推薦・紹介」という意味があり、少子高齢化により人材不足が問題になっている中、会社をよく知る人物が人材を紹介してくれることで社風や業務にマッチしている人材を雇用しやすいと注目されています。元々は欧米で広まった採用手法ですが、近年日本でも積極的に導入されるようになりました。

よく「縁故採用」と同視されやすいのですが、この二つの採用手法は異なるものです。縁故採用は血縁関係や身近な関係者を採用するものであり、基本的には内定が前提であり、「コネ入社」だとネガティブな目で見られることが多いです。しかし、リファラル採用はあくまで人材紹介の一環のため、人材が一定の水準に達していなければ採用を見送ることもあります。そのためカジュアルに知人や友人を紹介でき、ポジティブなイメージが持たれやすい採用手法と言えるのです。

リファラル採用のメリット・デメリットは?

では、具体的にはリファラル採用のメリット・デメリットは何があるのでしょうか。
ここではリファラル採用のメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。

メリット1. 採用活動における手間やコストを抑えられる

一般的な採用活動においては求人媒体や人材紹介などのサービスや転職イベントの出店準備など多くの手間やコストがかかってしまいます。しかしリファラル採用の場合は社員や関係者から人材を紹介してもらえるので採用プロセスを簡略化でき、紹介者に対するインセンティブや採用活動のための交際費などわずかなコストに抑えることができるのです。コスト削減だけでなく人事担当者の負担軽減も期待できるでしょう。

メリット2. 転職潜在層にまでアプローチできる

一般的な採用活動では求人サイトや転職イベントに能動的に触れている、現在転職を考えている転職顕在層のみにしかアプローチできません。また、仮に自社に適しているスキルや知識を持っていたとしても転職イベントや求人サイトで自社の募集を見つけてもらえなければアプローチすることができません。
しかし、リファラル採用では関係者や友人を通じて特に転職活動は行っていないけれど、条件が良ければ転職を検討するかもしれない転職潜在層にもアプローチすることができるのです。

メリット3. 精度の高いマッチングが可能

リファラル採用は人材を紹介してくれる会社関係者や友人に自社が求める人材像を伝えておくことで、会社が求めている理想的な人材を紹介してもらいやすくなります。また、人材を紹介してくれる人は採用候補者に予め具体的な仕事内容や事業内容、理念や社風をリアルに伝えることができるため、採用候補者に会社で働くイメージを鮮明化してもらいやすいです。そのため入社後のギャップが生じにくく、定着率の向上も期待できます。また職場に友人や知人がいるという安心感もあるため、ささいな疑問や悩みを相談し解決しにくく早期離職を防ぐこともできるでしょう。

デメリット1. 採用までに時間がかかる

リファラル採用で紹介される人材は現職で活躍している優秀な人材であるケースも多いため、内定を出してから採用となるまで一定の時間を要することもあります。そのため、すぐに人材が必要としている場合は、その要件に見合う人材が中々見つからない可能性があります。そのため、入社予定時期まで時間がないのにも関わらずリファラル採用だけで採用活動を行うのは避けるべきでしょう。

デメリット2. 社員や候補者との間に温度差がある場合がある

自社の社員に「人材を紹介してほしい」と要請しても、「自分の仕事で忙しい」「人事部でなんとかしてほしい」など協力的ではない考えの社員が続出する可能性があります。社内での継続的なリファラル採用の広報活動や紹介してもらうための仕組みづくりなど、社員がリファラル採用に協力的になるような工夫が必要です。
また、実際に採用候補者が自社を訪問する段階に至っても「紹介されたから来たが、この会社に入るつもりは特にない」と言う候補者がいるケースもあります。

リファラル採用は落ちると気まずい? トラブルになる可能性は?

リファラル採用では、縁故採用の違いで触れた通り、必ず候補者に内定を出すわけではありません。そのため不採用を出しても問題はないのですが、その場合は紹介した会社関係者と紹介された側で関係が悪化してしまいトラブルに発展してしまう可能性があります。
あらかじめ縁故採用ではないため内定を確約するわけではないことを両者によく伝えておく必要があります。また不採用にした場合は候補者に電話やメールで不採用を業務的に伝えるだけでなく、カジュアルな面談の場を設け採用条件と不一致だった点などを含め丁寧に伝えることが大切です。また紹介してくれた関係者にも詳細を説明するなど、関わった人へのアフターフォローを丁寧に行うことを心がけましょう。

リファラル採用のインセンティブ報酬の相場は?

リファラル採用の導入に当たり、多くの企業が人材採用に至った場合紹介してくれた社員にインセンティブ報酬を支給する制度を設けています。
その報酬額の相場としては、リファラル採用向けのサービスを提供している「株式会社TalentX」の調査によると1~9万円が46.9%と最も多く、次いで10~29万円のインセンティブが31.3%と多くの割合を占めていました。
人材紹介サービスなどエージェント経由で入社が決まった場合は年収の35%を報酬として支払うことを考慮すると、リファラル採用においてはある程度の額をインセンティブとして支給しても費用対効果は良いと考えられます。
リファラル採用に関しては社員の協力が必須のため、インセンティブ報酬や社員表彰制度を設けるといいでしょう。社員のリファラル採用活動へのモチベーション向上の他にも社内への周知にもつながることが期待できます。

リファラル採用の導入方法は?

リファラル採用を効果的に実施するためにも、リファラル採用の導入手順を見ていきましょう。

1.リファラル採用制度の検討

リファラル採用が自社にとって費用対効果があるかどうかを考慮し、本当に実施するに価するのかを検討しましょう。後先考えずに中途半端に導入してしまうと、制度が浸透せず十分な効果を発揮しない場合があります。具体的にリファラル採用を行う目的やそれに対する数値的目標を立て、それを達成するための計画を立てていきましょう。

2. 制度の検討・策定

リファラル採用を確立するためには採用ルールの策定が重要です。自社の規約に基づき、採用活動の場所やその際に交際費がかかる場合どういった条件で支給するのか、といった詳細な条件を明確にしましょう。
また、社員が人材を紹介するモチベーションを上げるためにインセンティブ報酬を導入する場合、いくらぐらい支給するのか、現金やギフト券などどういった形で渡すのかも決めましょう。

3. 社員への制度の告知

リファラル採用を順調に進めるためには社員の理解・協力が絶対です。
メールやチャット、口頭や掲示板などオンラインとオフライン両方を活用して社員全体へ情報を伝えましょう。この際、インセンティブ報酬制度など、社員にとってのメリット情報を的確に伝えることで、社内にリファラル採用制度が浸透しやすくなります。

【まとめ】

いかがだったでしょうか。

リファラル採用は自社にマッチしている人材を見つけられる方法として最適です。

特に優秀な転職潜在層にもアプローチをかけたい場合は、ぜひとも導入することを検討してみましょう。

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