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マイクロマネジメント上司とは? その特徴や対策方法も解説します

部下の行動を逐一チェックする上司が昨今増加しています。

これはいわゆる「マイクロマネジメント」に該当し、継続して行うと会社の生産性やパフォーマンスの低下につながる恐れもあります。

この記事では、「マイクロマネジメント」の具体例やマイクロマネジメントをする上司の特徴、そして対策方法について説明します。

マイクロマネジメントとは?具体例はこちら

「マイクロマネジメント」とは、管理職や上司が部下の仕事を逐一チェックし、過度に指示を出すマネジメントのことを指します。
部下の性格や業務状況によってはマイクロマネジメントが有効なケースもありますが、部下のモチベーションの低下といった悪影響を与える場合の方が多いため注意が必要です。
また、類似する言葉として「マクロマネジメント」が存在しますが、マクロマネジメントは指示やチェックを大まかに行うマネジメント方法のことです。必要なときにのみ部下に適切なマネジメントを行うため、効率的に部下も上司も業務を行うことができます。総じてマイクロマネジメントとは正反対のマネジメント方法と言えるでしょう。

マイクロマネジメントの具体例

マイクロマネジメントに該当する具体例は以下のようなものがあります。

・提案書や企画書などの書類を必要以上にチェックする
・仕事の進め方を細部に至るまで指示する
・メールやチャットなどの内容や送り方を必要以上にチェックする
・電話の内容や言葉遣いに細かく口を出す
・小さなミスでも執拗に追及し責める
・部下がどこにいるのか逐一報告を迫ってくる
・リモートワーク中常にweb会議システムのカメラをオンにさせる
・自分のやり方で業務を行うことを強制する
・チャットは10分以内に返信することを強制する

指示は組織を適切にマネジメントする上で必要不可欠ですが、監視とすら言えるほどの過度な管理は組織に悪影響を及ぼします。
マイクロマネジメントが必要となるような相手や状況もありますが、基本的には避けるべきマネジメント方法とされています。

マイクロマネジメント上司の特徴

マイクロマネジメントを行う上司の特徴としては以下の5点が挙げられます。

1. 自分の考えが絶対と考えている

マイクロマネジメントをする上司は、自分の考えが正しいと考えており、部下の意見を受け入れません。
そのため、部下の意見を聞かずに一方的に自分のやり方を押し付ける傾向にあります。その結果部下は自分で考えて行動する機会を奪われてしまうため、モチベーション低下や成長機会損失につながってしまいます。

2. 部下を褒めずに指摘ばかりを行う

マイクロマネジメントをする上司は、部下の指導中に部下を褒めないことが多いです。そして、重箱の隅をつつくように些細なミスを執拗に指摘します。再発防止のために部下のミスを指摘し指導を行うことはマネジメントをするうえで重要です。しかし、些細なミスを追及しつづけると、部下は自信や上司に対する信頼を失い、モチベーションやチームワークの低下につながることもあります。

3. ミーティングが多い

マイクロマネジメントをする上司は、部下の進捗管理を徹底的に行いたいと思うあまり、ミーティングを頻繁に行う傾向があります。
そして、部下の進捗を細かく確認し指導を行うため、1回当たりのミーティングの時間も長引いてしまうでしょう。すると、業務時間が圧迫されてしまい行える業務量が少なくなるため、組織の生産性が低下してしまいます。

4. 部下に権限移譲した仕事やメールにまで干渉する

上司には関係のない提案書や企画書、更にはメールにまで干渉してくることもマイクロマネジメントを行う上司の特徴です。
部下のことを信用できず、自分で業務をこなそうとしたり、自分の権限が狭くなることを恐れて部下に権限を事実上委譲しないようにするといったケースが存在します。
そして部下の業務に自分のやり方を強制したり、メールのCCに自分の名前を入れることを強制する場合もあります。このように過度に干渉を行うと信頼関係を損なう恐れや部下のモチベーション低下につながる可能性があるため改善が必要です。

5.細かいルールを策定する

マイクロマネジメントを行う上司は、部下を管理しやすくするために、細かいルールを作る傾向にあります。
「チャットは10分以内に返信することを強制する」といったことがその例の一つです。部下を信用できていないために部下がサボらないよう細かいルールを策定し、部下をコントロールしようという考えを背景にこのようなルールを策定しがちです。業務を円滑に進めるためにルールの策定は必要不可欠ですが、あまりにも細かすぎると部下は不満に感じモチベーション低下につながるでしょう。

職場のマイクロマネジメント上司はクラッシャーになりかねない? 対策方法はこちら

以上で見たように、マイクロマネジメントを行う上司はそのマネジメント方法のために部下の士気低下や信頼関係崩壊を招きやすいです。
そして、更に生産性の低下など会社全体に関わる問題に発展しうるので、早急に対策を行うべきでしょう。
ここでは、マイクロマネジメント上司から脱する方法について解説します。

1. 上司の本来の役割を認識する

マイクロマネジメント状態に陥っている場合は一度上司の本来の役割を再確認しましょう。
上司の本来の役割は、「組織成果の最大化」です。それを行うためには、徹底した管理を行うのではなく部下一人一人の自主性を尊重し成長機会を与えること、自身が管理する部門の目標を達成する必要があります。そしてその過程では部下一人一人のモチベーション維持が必要不可欠です。
しかし、マイクロマネジメントはかえって部下のモチベーション低下を引き起こしてしまいます。そもそもの上司の役割を一度見つめなおし、組織の成果の最大化を意識して部下との接し方を改めると改善につながるでしょう。

2. 進捗確認のタイミングや報告のルールを見直す

進捗確認のタイミングがあまりにも頻繁であったり報告ルールが細かすぎると、生産性の低下につながります。
部下から上司へ業務報告をするタイミングが現状適切かどうかを検討し、あらかじめタイミングを決めておくとよいでしょう。上司が進捗状況を頻繁に確認する必要がなくなり、上司も業務に集中することができます。
また、業務報告のタイミング以外でもどのようなときに部下が上司に業務について報告するのかを事前に定めておくと、上司と部下双方が自身の仕事に取り組みやすくなります。

3. 部下へ一部の権限を委譲する

マイクロマネジメントをしているときは実質的に部下へ権限移譲ができていない状態です。部下の業務に介入しすぎると部下のモチベーション低下は勿論、上司が自身の業務にまで手が回らなくなりパフォーマンス低下にもつながります。
業務判断を部下に任せることで、部下が仕事に対し自ら主体的に動くようになるため部下自身の成長が期待できます。上司も自身の業務に集中することができるため、組織全体の生産性やパフォーマンスも回復できるでしょう。
部下を信頼することは難しいかもしれませんが、思い切って仕事を任せることで案外部下は仕事が出来るといった気づきが得られるかもしれません。現状を打破するためにも、一度部下に業務を任せてみましょう。

【まとめ】マイクロマネジメントを脱却し、パフォーマンス向上につなげましょう

いかがだったでしょうか。

マイクロマネジメントは 部下の主体性を奪うため、信頼関係の崩壊やモチベーションの低下を招き、組織のパフォーマンスを下げうる恐れがあります。

上司の役目は「組織成果の最大化」であることを念頭に改めてマネジメント方法を見直し、適切なマネジメントを行うようにしましょう。

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