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縁故採用とは? リファラル採用との違いやメリット・デメリットもご紹介します

企業が用いる採用手法は求人サイトや人材紹介サービスなどを用いるものなど、様々な方法があります。

そして「縁故採用」や「リファラル採用」も採用手法の一つです。

この記事では、「縁故採用」に焦点を当てて、リファラル採用との違いや縁故採用のメリット・デメリット、導入方法などについて解説します。

縁故採用とは? リファラル採用との違いはこちら!

「縁故採用」とは、主に自社の社員の縁故(家族、知り合い、友人などのつながり)を紹介してもらい、採用する手法のことを指します。コネクションを利用するため、「コネ入社」と呼称されることもあります。
縁故採用は「顔合わせのみで採用する」「面接のみで採用する」といった通常とは異なる選考フローを経て採用するケースが多いです。そのため、不正やズルといったネガティブな印象を持つ人も少なからずいますが、人手不足が深刻な昨今、安く優秀な人材を雇う手段として注目されている採用手法でもあります。

リファラル採用と混同されやすいのですが、リファラル採用とは選考における姿勢が異なります。リファラル採用は紹介された人材がスキルや能力などにおいて一定の水準に達しているかどうかを判断してから採用します。
しかし、「縁故採用」は紹介者との人間関係を重視して採用する傾向があります。紹介者との関係悪化を防ぐために、スキルなどが一定の水準に達していない人物を採用することもあります。

縁故採用のメリット・デメリットは?

それでは縁故採用にはどのようなメリット・デメリットが存在するのでしょうか。
以下にまとめたので、順に紹介します。

縁故採用のメリット

縁故採用のメリットは3点あります。
1点目は「身元や経歴がはっきりした人物を雇える」ことです。
一般的な採用では、候補者が経歴や性格に嘘を混ぜていたとしても、履歴書と面接だけでそれを見抜くのは至難の業です。しかし縁故採用の場合は推薦する側が責任をもって企業に合う人物を紹介するため、経歴詐称のリスクが低いです。また、事前に紹介者から候補者の性格や経歴について詳細に聞くことができるため、会社とのミスマッチを防ぐことができます。
2点目は「採用コストを削減できる」点です。
一般的な採用活動を行う際には求人サイトの掲載料や人材紹介サービスの手数料、イベント運営費など様々なコストが発生します。しかし、縁故採用会社関係者に直接候補者を紹介してもらうため、コストを大幅に削減できます。また、書類選考など選考活動も簡易化できるため、採用担当者の負担軽減も期待できます。
3点目は「内定辞退や早期離職リスクが低い」点です。
縁故採用の候補者は、紹介者から自社の仕事内容や社風を事前に詳しく聞いていることが多いため、採用のミスマッチが少なく選考辞退のリスクが低いです。また、入社してからも仕事の不安点を紹介者に相談し解消することができるため、早期離職リスクも低いと言えます。

縁故採用のデメリット

縁故採用のデメリットは3点あります。
1点目は「不採用にしづらい」点です。
万一紹介された人材が自社の求める人材にマッチしない場合でも、紹介者との人間関係を良好に保ちたいといった背景をもとに、不採用にしづらいケースが多々あります。
2点目は「不公平だと他の社員が感じやすい」点です。
上記のように縁故採用は一般的な採用フローよりも採用につながりやすいため、一般的な選考過程で採用された既存社員や新入社員が縁故採用社員に対して不満を感じる場合があります。そして、縁故採用社員が人間関係で悩みを抱えてしまう可能性もあります。縁故採用後には紹介者なども含めて一定のフォローが必要です。
3点目は「大量採用が難しい」点です。
縁故採用は人の伝手を頼って人材を採用するため、他の採用手法と比べて計画的に候補者を期間内に目標数採用するという計画を立てることが難しいです。そのため、大量採用には不向きと言えます。

大企業は縁故採用を禁止する会社が多い? 一般に許容されるラインはこちら

縁故採用を禁止している大企業は多いです。例えば、三井住友海上火災保険株式会社は二親等以内の応募を禁止しています。縁故採用は「コネ入社」と揶揄されるなどネガティブなイメージを持たれやすいため、大々的に行うと会社のイメージダウンにつながる可能性があります。また紹介者と似たような人が紹介されやすいため、会社の多様性が失われることも考えられるため、縁故採用を禁止する会社が多いのです。

それでは、縁故採用が導入すべきものだと一般的に許容される場合にはどんなケースが考えられるのでしょうか。

一般的には、「募集しても求職者からの応募が来ない」「社員の定着率が低い」場合は縁故採用を導入することでその課題を解決できることが期待できるため、導入すべき状態だと言えます。
自社で働く社員の伝手を頼ることで、一人でも多くの候補者に出会える機会が生まれるためです。また、縁故採用であれば紹介者を通して会社と候補者双方の理解を深めることができるため入社後のミスマッチが低く、早期離職を防ぐことも期待できます。

縁故採用の面接で落ちるケースはある?

縁故採用の面接で落ちるケースはあるのでしょうか。
結論から申し上げると、縁故採用は採用が100%保証されるものではないため、当然落ちるケースも存在します。
面接のときに会社側は通常の面接同様候補者の振る舞いを見ています。面接での態度がふさわしくない場合は、縁故採用の面接でも採用されません。
また、紹介者の社内における地位が低い場合は、社内における信頼や影響力が大きくないため採用されづらくなる傾向にあります。

縁故採用・リファラル採用の導入方法は?

縁故採用やリファラル採用はコスト削減や早期離職を防げるなどといった点でメリットがある採用手法です。
ここでは、縁故採用とリファラル採用の導入方法をそれぞれ解説します。

縁故採用の導入方法

縁故採用は以下のフローに従って行いましょう。
採用基準の明確化
縁故採用はネガティブなイメージを持たれやすく、仮に採用に成功したとしても一般的な選考で入社した社員に「コネ入社だから能力がないのに入れた」などと不満に思われてしまうことがあります。
こうした事態を防ぐためにも、社員が納得できるように採用基準を明確にする必要があります。まず「どのような人物をターゲットにするのか」「必要なスキルは何か」「不採用条件の明確化」など、採用基準を明確化しましょう。

2.運用ルールを策定する
採用基準が定まったら、運用ルールを策定しましょう。「何人雇うのか」「入社後の待遇はどうするのか」といった運用にあたる目的や過程を具体的に決めることで、縁故採用のプロセスが明確になり、効果的に運用できるようになります。

3. 社内告知を行う
運用ルールが定まったら、社内告知を行います、ただ告知を行うだけでは、縁故採用制度が社内に浸透しないため、継続的に告知を行い続け社内に制度を浸透させることが必要です。特に1で定めた採用のターゲット像、採用用件を具体的に伝え、制度についての理解を促しましょう。

リファラル採用の導入方法

運用ルールを策定する
「どのような人物をターゲットにするのか」「必要なスキルや能力は何か」といった採用基準、いつまでに何人雇うのかといった採用目標は勿論、紹介者へのインセンティブ報酬をどのような形で何円分渡すのか詳細に定めましょう。
縁故採用は求職者救済の側面が強いのですが、リファラル採用は良い人がいれば採るといった側面が強いです。前者においては紹介者が候補者の親であった場合、候補者の就職するといったメリットがそのまま紹介者のメリットになることもあるのです。
しかしリファラル採用は現在も働いている優秀な潜在的転職層をターゲットに捉えることが多いため、紹介者にはメリットがないことが多いです。そのため、紹介者のメリットをインセンティブ報酬といった点で作ることで、紹介者のリファラル採用へのモチベーションを刺激する必要があります。

社内に告知を行う
運用ルールが定まったら、社内に告知しましょう。リファラル採用の目的やターゲットを明確に伝えましょう。この際にインセンティブ報酬の金額や条件などを詳細に伝え、社員のリファラル採用へのモチベーション向上につなげることも重要です。
また、一回の告知では社内には中々制度が浸透しません。定期的に告知を口頭と社内チャットなどオフラインとオンライン上で共に行い、社内へ制度が浸透するようにしましょう。

【まとめ】縁故採用とリファラル採用を効果的に用いて採用活動を行いましょう!

いかがだったでしょうか。

縁故採用はコスト削減や早期離職を防げるという点で、人手不足が深刻化している昨今注目されている採用方法です。

メリット・デメリットをよく考慮し、自社に適切な形で導入・運用しましょう。

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