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新人がどんどん辞めていく職場は放置が原因? 仕事を教えてくれない職場の問題点を解説します

人手不足が深刻化している昨今、貴重な戦力である社員の離職は一人でも防ぎたいものです。

しかし、厚生労働省の2022年10月の調査によると、入社後3年以内に31.5%の新入社員が離職しているということが判明しています。

この新入社員の深刻な離職問題に悩む企業も多いと思います。

それでは、新人が次々に離職していく職場にはどのような特徴があるのでしょうか。

ここでは、新人が離職していく職場の特徴やその原因、管理職への影響について解説します。

新人がどんどん辞める職場の特徴は?

新人が辞めていきやすい職場の特徴は以下の3点が挙げられます。

1. 教育制度が整備されていない

教育制度が整備されていないと、新人が業務に慣れにくいため辞めていきやすくなります。
仕事の全体像や目的を新人に説明せずに業務をただ任せる職場や、きちんとしたOJTを行う前に現場に新人を投入する職場などが該当します。
そして、新人は業務のやり方がわからないがためにミスをした自覚がない中で上司や先輩に怒られやすくなります。そうした職場では、自分の行う業務がどのように会社の役に立っているのか、何を目標にすればよいのかなどといったことが分からなくなり、仕事へのモチベーションが下がってしまいます。
仕事の全体像や目的を新人に明確に伝え、仮に新人が業務でわからない部分があっても相談しやすいような職場環境作りを行うことが大切です。

2. 新人に任せる業務量が多すぎる

多くの仕事を経験することは新人の成長につながります。しかし、新人のこなせる量以上の業務量を任せすぎてしまうと、新人にとってはキャパオーバーとなってしまう恐れがあります。そして多すぎる仕事をこなすために残業も増えると仕事が嫌になってしまい、離職する可能性が高まります。
新人は仕事に対して不明点を多く持っているということを念頭に、慣れるまでは少しずつ仕事を与えて業務を覚えてもらうようにしましょう。

3. 業務フローが不明確

新人は入社して日が浅いため、当然仕事には慣れていません。そのため、業務フローが不明確な場合はどのように仕事をすればいいのかわからず混乱してしまいます。また上司も業務フローが曖昧な場合はどのように指示を出していいのかわからなくなりがちなため、余計に新人に不安感を与えてしまうでしょう。
マニュアルや可視化された業務フローは新人が仕事の流れを把握するために必要不可欠なため、まだ作成されていない場合は速やかに作成に取り掛かりましょう。

仕事を教えてくれない職場=放置ではない? 仕事は見て覚えるものと教わった世代の意見はこちら

新人は仕事に対する予備知識がないため、任された仕事について先輩社員が丁寧に教えてくれないと「放置」されていると感じます。
しかし、昔は「仕事は見て覚えるものだ」と教わっていた人が多く、そうした人は「放置されていると感じるのは甘えだ」「自分から積極的に動いて仕事を覚える努力をするべき」と仕事を教えないことを当然のものだと考えているケースが多いです。
しかし、新人に仕事を説明しないまま丸投げして相談にも乗らないケースは、昔はどうあれ今ではパワハラや指導力不足として捉えられます。新人の担当業務についてやり方を教えないと新人のミスにつながり、それにより叱られてしまうと業務へのモチベーション低下につながります。そして、今は転職が自由に行えるため、そうした職場への不満が元でOJTが行き届いている会社へ転職してしまう新人が増加してしまうことが予測されます。新人の離職を防ぐためにも、仕事を振る際に全体像ややり方を教えることは勿論、新人が困ったら相談しやすいような雰囲気づくりを行いましょう。

優秀な新人が辞める職場はお局が原因という場合も

優秀な新人には可能な限り長く働いてもらいたいものです。しかし、中にはお局が新人いびりを行うせいで、優秀な新人が辞めてしまうケースもあります。
ここでは、お局が優秀な新人いびりを行う理由と新人離職の原因になるお局が会社に与える影響ついて解説します。

お局が新人いびりを行う理由

優秀な新人は仕事の呑み込みが早くすぐに仕事を多種こなせるようになったり、取引先と円滑なコミュニケーションを取りすぐに信頼関係を構築できたりします。
そのため、長年職場に勤めているお局は自分よりも仕事が出来るようになると、自分が会社にとって不要な存在になるかもしれないという恐れから新人を辞めさせようと考えてしまいます。そして、「絶対に褒めずに必要以上に仕事で完璧を求める」「自分のやり方を押し付ける」などして新人を精神的に追いこむ傾向にあります。
また、お局は仕事ができる上司でいたいと考えがちのため、新人が仕事ができてしまうと立場が下になってしまうと考えるため、1回ミスをしたら執拗に追及するなど新人を威嚇して徹底的に自分の下に置こうとするのです。

お局の与える会社への影響

即戦力に成り得る優秀な新人は会社にとっては貴重な人材と言えます。しかし、お局のせいで優秀な新人が辞めてしまうと、会社の生産性が下がってしまいます。
人を一人雇うだけでも約100万円の金銭的コストや繰り返し行う面接などの手間がかかりますが、新人が一人辞めてしまうとまたこの手間やコストがかかってしまいます。そして、優秀な人材をいびるお局は普通の新人のこともいびっていたり、他の社員との間に軋轢を生んでいる恐れもあるため、お局は優秀な新人のみならず大勢の人が離職していく原因にもなりえます。
そしてそうした会社は慢性的な人手不足に陥りやすくなり、一人当たりに割り振られる業務量が増加してしまう傾向にあります。すると残った社員が心身共に疲弊し会社を辞め、更に人手不足が深刻化するという負の連鎖が発生する可能性もあるのです。こうなってしまうと、最悪会社が倒産する事態にもつながりかねません。
このようにお局の新人いびりは会社に悪影響を及ぼすため、新人いびりが起こらないように注意すべきです。また、こうしたお局は上司の前では猫をかぶっている場合もあるため、社員の声にも注意を払うと良いでしょう。

新人がすぐに辞めると管理職のショックは大きい?

現在では転職をする人が増えてきており、社員が仕事を辞めるのは新人とはいえ自由とされています。そのため、新人が辞めたからといっても上司の評価が直接下がることはありません。しかし、「新人の離職率があまりにも高い」場合は上司の評価が下がってしまいます。以下に詳しく説明します。

新人の離職が原因で管理職の評価が下がる場合

新人が一人辞めることは今どき珍しいことではないため、さほど問題視はされません。しかし、新人があまりにもすぐに辞めてしまうケースが続くと、上司に原因があるのではないかと会社は考えるでしょう。
そして仕事の割り振りすぎなど、上司が原因で部下が辞めた場合はその上司の管理能力が低いとみなされて評価を下げられてしまうケースも多々あります。
新人の離職率が高い場合には、新人が辞めた理由に自身が関係していないか考え、思い当たる節があれば改善するように努めましょう。

新人の離職防止策

新人の離職防止策として管理職ができることとしては、「マネジメントスキルの向上」「積極的にコミュニケーションを行う」ことが挙げられます
管理職は新人のワークエンゲージメント向上のために、管理職自体がエンゲージメントの重要性を理解し、自身のマネジメントスキル向上に努める必要があります。具体的には「スケジュール管理スキル」「コーチングスキル」「課題解決スキル」などが該当します。
また、新人と双方的にコミュニケーションをとることを心がけましょう。具体的には、挨拶をするのは勿論、週次に10分程度の短時間でも1on1ミーティングを行うなどして、新人がいつでも上司に相談できる場があると安心できるような環境づくりを行いましょう。そして新人の意見を尊重しながら丁寧にフィードバックをすることで、新人のスキルやモチベーション向上にもつながります。

【まとめ】新人が働きやすい職場環境を整えましょう

いかがだったでしょうか。

新人がどんどん辞めていくことは会社にとって大きな損失と言っても過言ではありません。

新人の離職を防ぐために、新人が働きやすいような環境整備を常日頃から行いましょう。

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